戸崎内田の上位互換
元祖サル乗り
豪腕
タラレバの話だ
ブラジルW杯に臨むザックジャパンが25日、鹿児島・指宿合宿を打ち上げた。帰京後は壮行会に参加。W杯での背番号が発表され、注目のFW大久保嘉人(31=川崎)は「13」に決定した。約2年3か月ぶりに代表選出されたストライカーがいよいよ夢舞台へ。この再ブレークのきっかけは、川崎移籍後に始めた意外な趣味にあったという。
指宿合宿を終えた大久保は「フィジカルを上げられた。(代表のやり方は)ほとんど分かった。シュートもバンバン入ってますし、いい感じ。あとはもう感覚っす」と充実した表情を浮かべた。
その後、参加した壮行会ではW杯メンバー23人の背番号が発表された。FW本田圭佑(27=ACミラン)の「4」、FW香川真司(25=マンチェスター・ユナイテッド)の「10」など主力に変更はなかったが、大久保は熱望した「13」のユニホーム姿で登場。「これだけの人たちに応援してもらってうれしいです」と話し、改めてW杯での活躍を誓った。
約2年3か月もの間、ザックジャパンから遠ざかっていたが、W杯メンバーにサプライズ選出。転機となったのは川崎移籍だ。神戸所属の2012年にわずか4ゴールだった男が昨季入団した川崎で26ゴールを挙げ、J1得点王を獲得。今季も日本人トップの8得点とゴールを量産している。
復活の理由について大久保は「川崎に来てサッカー観が変わった」と風間八宏監督(52)の指導法などをポイントに挙げているが、もう一つ理由がある。それがなんと競馬予想だ。
「川崎に来てから周りで予想をする人が多くて、僕もするようになったんですよ。そうしたら面白くて、すっかりハマっちゃって。いろいろ考えたり、深いんですよ。結構当たってますしね」
川崎には競馬をたしなむ同僚やスタッフが多かったことから興味を持ち始めた。G?などの大レースでは勝ち馬予想のために欠かさず研究し、レース展開やジョッキー同士の駆け引きを深く考えるようになった。これが自身のパフォーマンスに好影響をもたらした。本能のままゴールを狙ったストライカーが“風間戦術”と競馬予想で磨かれた分析力で、さらに決定力を高めたのだ。
日本代表は27日に壮行試合キプロス戦(埼玉)を戦い、第2次キャンプ地の米国に旅立つ。30歳を超えて覚醒した大久保は、W杯のピッチでも直線一気の“鬼脚”を見せそうだ。